老王は中国の西安から国境を越えてやってきた、さらにはカンボジアのアンコールワットまで行くという。
すごいおじいちゃんだ。
風格のある人で、落ち着いて優しくまっすぐで鋭い目をしている。
なんと中国伝統医学のお医者さんだという!
さらには西安の大学で教鞭もとっておられると!
なんだこの縁!!!
まさかまさかベトナムで、自転車で出会うとは。
驚1:中医学
実はちょうど12月、マッサージの学校に入学した。
私が習っているのは「経絡マッサージ」、これは中医学の考えがベースになっている。
ちょうど中医学なんかについてもかじっているところで、旅にも教科書を持ってきていた。
驚2:西安
さらに、西安は将来走ろうと考えているシルクロードのルートのスタート地点!
老王に教科書を見せると、
「おぉ!!」
なんで日本人が!?しかもこんなとこで、なんで自転車こいでるの!?
そう、中国でも日本でもなくベトナムで。
マッサージは旅先でお世話になった人にやってあげられたらいい、という思いからはじめたこと。
どうなるかという不安も疑念も正直あった。
老王と出会ってますますおもしろくなりそうだと確信した。
「中国語ではこういうのを、こう言うんだ」
そう言って老王が漢字を紙に書いた。
『縁』
不思議なご縁で繋がった私たちは、5日間ともに旅した。