大便禁止のトイレ
2010年 08月 13日
いちおう「招待所」(民間、企業、政府などが経営する安宿。)だが、もともとは普通の民家だったっぽい。
家族の写真があり、家具やクローゼットがあり、でもベッドは3つあるような部屋に泊まる。
しかし、部屋の水道、水は出ない。
シャワーなし、水道なし、あれ?トイレは…??
ここの部屋のトイレ、「大便禁止」の貼紙が!!!
どういうこと!?!?
我慢しろということ!?
この家の人はトイレしないのか!?
野原?外?
客にはトイレは使わせないということか!?
あぁ意味不明。
ここまであまりにリアルなボットン便所や豚のいるトイレに疲れていたのでもうどうでもいいと思った。
しかし、トイレできないと困る。
老王だって小王だって困るでしょう??
でも二人は全然驚いていない。
どういうこと!?
宿の主にどういうことか問いただそうかと思った。
宿の主、なんと素敵な夫婦。
まだ20代の若い二人。
だんなさん、私たちの部屋に水浴び用の温かいお湯を運んでくれた。
さらに、自転車を洗っていると手伝ってくれた。
笑顔の素敵な好青年すぎて、トイレのこと訊くのを忘れた。
夕食後、彼はジャケットを着て家を出て行った。
え、今からどこいくの??
外には何もありませんよ?
あ、トイレについてきかないと!
すると、老王が「小さなクリニックをみにいこう」という。
彼について外にでた。
クリニック、ドクターはなんと彼。
彼は蘭州の大学医学部を卒業後、この小さな村でクリニックを開いた。
奥さんは看護士さんだ。
地域に根付いて、基本的な最低限の医療を提供したいという志!!
若いのに!!!
クリニックではちょうど具合の悪そうな子どもが2人点滴を受けていた。
老王は東洋医学、でもこの若いお医者さんは西洋医学。
しかし、患者さんの中には東洋医学、漢方を好む人もいるそうで、漢方薬も置いてあった。
中国のお医者さん、特に田舎は大変だ。
彼が来る前は、村の人々はずいぶん先の町まで行かなくてはならなかったらしい。
一見、若い夫婦、ひょろっと弱そうなだんなさんなのに!←失礼。
こうして村でがんばる若者もいる。感動。
すっかりトイレのことをきくのを忘れた。
翌朝、客室の外、母屋のほうにトイレがあるということが判明。
もちろんボットン便所、けれど珍しく暗くて中が見えないのでわりと清潔。